halのブックレビュー
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主人公汐見のあまりに一途で純粋で観念的な愛の世界を
理解してくれるものは誰もいない。
汐見が愛した、
美しい年下の青年藤木も離れていき、
藤木の妹、千枝子も離れて行き、
汐見は孤独な生きかたを自分に誓う。
青春の愛と苦悩。
西伊豆の美しい海と山の情景のなかで繰り広げられる青春のあまりにもせつない思い出。
ひきこまれる小説です。
汐見の愛の哲学。
読後ページをぱらぱらめくり、また読み返していました。
心理描写がとても面白い。
福永武彦の小説ははじめて読みましたが、その世界にひきこまれました。
昭和初期の情景が美しい。
青年達が物質文明に侵された現代の若者と違って、
精神世界の中で生きていた時代。
次は、「忘却の河」「死の島」も読んでみたくなりました。
そして調べたら、草の花の舞台は、静岡県戸田村でした。
いつか旅してみたい場所のリストに加わりました。
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