廃市 福永武彦
福永武彦全小説 第6巻 新潮社
廃市という題名について、福永先生はあとがきで、
「北原白秋の「おもひで」序文からこの言葉を借りて来たが、白秋がその郷里柳河を廃市と
呼んだのに対して、僕の作品の舞台はまったく架空の場所である。」
と書いています。
非生産的な歴史の中に取り残されてしまったような小さな町
滅びつつある、頽廃的なまち
もう3年前になりますが、柳川の町を旅したことがあります。
今では観光化され、頽廃的という言葉とは無縁ののどかな町でした。
またいつか廃市の雰囲気を味わいながら、柳川の町を歩いてみたくなりました。
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