halのブックレビュー
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福永武彦全小説 第4巻 新潮社
福永武彦先生の愛の哲学です。
エッセイの合間に、
愛の短編小説がおりこまれているという
面白い構成です。
福永先生があとがきでこの短編小説について、
「章と章との間に、ところどころ、一種の挿絵がわりに収められた短い小説。」と書いています。
エッセイにくたびれたら、息抜きをしていただきたいという、福永先生の粋なはからいです。
そして、
昭和44年に書かれたあとがきには、
「今日のように愛を伴わない性が氾濫している世の中に、こういう本を読もうとする真面目な
読者諸氏がいることを、僕は私情を離れて嬉しく思う。」
と書かれています。
昭和44年で、すでにそんな時代だったとは考えられませんが、
今の世の中を見たら、福永先生はどう思われるでしょうか?
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