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夏への扉 ロバート・A・ハインライン
早川書房

1956年に書かれたとは思えない、お洒落なSF小説です。
小説の中では、2000年の未来のロサンゼルスが登場します。
2000年はもう、過去になっているけれど、
作者が描いた2000年のロスを味わいながら読むのも
また面白い。
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天使の卵 村山由佳
さらっと読める恋愛小説です。
面白いけど、
時間があれば読んで下さい
って感じかな。


告白 湊かなえ

双葉社

彼女の作品を初めて読みました。

ベストセラーにもなって、映画化されたデビュー作です。

読み始めたら止まりません。

2日間であっという間に読み終えました。

彼女の書くミステリーは、

読んだ後、嫌な気持ちになるから、イヤミスと呼ばれているそうですが、

イヤミス、というより、

こんなに人を引きこませる文章を書く彼女の才能に感服しました。

女教師、女子中学生、姉と日記の中の母親、少年B、少年A,女教師、と

第1章から第6章まで、中学校で起きたある殺人事件を、

語り手を変えながら一人称で綴っていきます。

人が壊れていく様が、リアルに書かれています。

人間の悪の面をかきなでられる小説です。

小説のストーリーが怖い、というのではなく、

人間のダークサイドの深淵を、まざまざと見せられる感じ。

面白かったです。

人間は、誰しも悪の面を持っていて、

それが表に出るか出ないか、行動に出るか出ないかは、紙一重。

そもそも、人間の善悪はどのように形成され、道徳感はどう育つのか?

悪は本人の罪なのか?

それとも、関わった人、環境に責任はあるのか?

その環境を、自分で選べないとしたら?


法然 親鸞 一遍   梅原猛 
PHP研究所

ジャッキーの高校の同窓会から、卒業記念に贈られた本です。
「読みたい!」と言うと、
「あげる!」と言ってくれました。
梅原猛先生は、黒川紀章、海部俊樹と同級の、ジャッキーの学校の大先輩です。
難しい哲学書ではなく、なんの予備知識もない初心者にも、
とてもわかりやすく書かれた本です。
読みやすく、すばらしい本でした。
偶然ですが、ジャッキーの母校も我が家も浄土宗。
法然上人の教え、生き方がよくわかりました。
そして、一遍上人に惹かれました。
一遍上人のような生き方はなかなかできませんが。


ルポ貧困大国アメリカⅡ  堤未果
岩波新書

舟を編む  三浦しをん
光文社

 
三浦しをん、2冊目。
とても面白かったです。
風が強く吹いているよりも、舟を編むのほうが好きです。
三浦しをんってこんな小説も書くんだとびっくりしました。
ユーモアとウィットに富んでいて、
言葉の海がつきることなくあふれてくる感じです。
こんな辞書編集部で働いてみたいな。
アルバイトでもいいから。

風が強く吹いている  三浦しをん
新潮社

久しぶりに青春小説を読んだ!って感じです。
面白かった。
ネットもスマホも縁のない、ひと昔まえの青春小説でした。
今にも崩壊しそうなボロアパートで共同生活をする弱小大学陸上部が、
たった10人で箱根駅伝に挑戦します。
今度のお正月の箱根駅伝がとても楽しみになりました。
テレビで、小説の情景を確認しながら、
選手達の健闘を見るのが今から楽しみです。
そして、母もまた自分のペースで走ってみたくなりました。
膝が痛くなってから、ずっと走っていないので迷っていましたが、
1月の市民ジョギング大会、思い切って10キロにエントリーします。
10キロ1時間半の時間内完走もままならない低レベルですが、
とにかく、自分を試してみようと思います。

流星ひとつ  沢木耕太郎
新潮社

沢木耕太郎が引退前の藤圭子とのインタビューをもとに書いた、
ノンフィクション小説。
当時、藤圭子は28歳。
著者は、藤圭子から出版の許可をもらっていましたが、
この本を出版することによって、彼女が芸能界にカムバックする
時の足かせになるのではと出版を断念。
今回の藤圭子自殺により、原稿が陽の目を見ることになりました。
父親は浪曲士、北海道で育ち、
幼い頃から旅芸人の一座としてステージに立ち、
家は貧しく、生活保護をうけ、母親は盲目、
父からはDVを受けていたという過去。
彼女の歌に対する思い、恋愛感、生き方は、
彼女の生い立ちに起因するものがありました。
東京にでて、わずか17歳の女の子が父親と一緒に
ギターをもって店をまわり、ながしをしていた。
それを、悲しいとも、嫌だとも思わず、
ただ、歌えと言われれば、どこにでも行って歌った。
それは、彼女が幼いころからずっと変わらない。
 時代が生んだ昭和の歌姫。
ユーチューブで聴いた彼女の歌声は、
10代の女の子が、夜の世界を、さらりとそして、深淵に歌う。
お人形のような顔に似合わない、太く暗く大人びた声。
それは、彼女が幼い頃から見てきた世界とも重なり、
現代のアイドルには、決して歌えないであろうその歌唱力に感銘します。
この本、藤圭子の歌を生で聴いたことのない世代にも、
おすすめです。
 彼女の純粋でまっすぐな心に魅了されます。

 
ルポ貧困大国アメリカ  堤未果
岩波新書

じいちゃんお勧めの本。図書館で借りて読んでみました。
自由の国アメリカの真実が書かれています。
サブプライムローン、医療、医療保険、フードスタンプ、
戦争に貧困層を利用する貧困ビジネスの実態。
アメリカは、医療保険、災害救助など、本来なら政府が
管理すべきものを自由の名のもとに民営化した。
もはや、中産階級は消え、
一握りの富裕層と貧困層による極端な格差社会になってしまった。
戦争においても、貧困層を利用し搾取する。
高校生、大学生までもが、奨学金とひきかえに軍に入隊し、
イラク戦争に派遣されていた。
 日本もアメリカに右にならえの社会になってしまったら恐ろしい。
民営化の波は、すでに日本にもおしよせています。
この本を読んで、もう一度日本の憲法9条と25条を読みました。
これが、国の理想ではなく、真実であることを祈っています。

第九条  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

ロスジェネの逆襲  池井戸潤
ダイヤモンド社

半沢直樹 第3作
銀行の担当者が貸してくれました。
ドラマ化は2作目までなので、この3作目はドラマ化されていない分です。
半沢直樹が、子会社の証券会社に出向するところからはじまります。
な~んだ証券会社なら銀行じゃないからつまらないな、
と思ったら、とんだ間違い。
ストーリーに絶妙に銀行がからんでいます。
テンポがはやく、ぐんぐんひきこまれます。
こてこての商売人のIT企業大御所の社長と、今をときめく若手IT企業家、
その企業買収にからむ、銀行、証券会社との駆け引き。
本を読むのが遅い私でも、あっという間に読破しました。

半沢直樹、まだまだ色褪せていませんでした。
半沢直樹、またまたやってくれました。
鮮やかな手腕に、あっぱれといった感じです。
半沢直樹が、スパッと斬ってくれます。
その鮮やかな切り口は、読者を裏切りません。
痛快です。
第1作、第2作とも、それぞれのよさがありますが、
面白さでいったら、過去最高の作品です。



オレたちバブル入行組  池井戸 潤
オレたち花のバブル組
文春文庫 

大人気ドラマ、半沢直樹の原作本です。
社会現象にもなっているこのドラマ、
ドラマを見ている時間はなかったので、原作を読んでみました。
ドラマでは、オレたちバブル入行組が5話、オレたち花のバブル組が5話の
全10話です。

今まで、お金を借りる側になったことはあるけど、
貸す側になったことはなかったから、
こんな風に値踏みされてるんだ、とか
銀行の内部事情がわかって、とても面白い。
専門用語も初心者向けに解説してあるので、わかりやすくて勉強になります。
それにしても、銀行員ってこんな厳しい世界なのか。

銀行の担当者と、半沢直樹の話題で盛り上がってる今日この頃です。





 
 

IMG_0137.JPG魔法のメガネ  桜沢如一
日本CI協会







この世のすべてのものは、陰と陽に色分けされる。
その陰陽の見分け方を、子供むけに戯曲形式で書かれた本です。
母は白砂糖をとりすぎているので、要注意です。
わかってはいるけど、なかなかやめられないのが白砂糖です。




IMG_0060.JPGジョジョの奇妙な冒険  1~5巻
荒木飛呂彦







なぜか我が家は今、ジョジョブーム。
母ひとりついていけません。
絵がもりすぎていて、なにがおこってるのかわからないのです。
漫画の読解力のない母は、
読むのにとても時間がかかります。
子供達の解説が必要です。
1巻は名言にあふれ面白かったけど、
母は、5巻で断念。
作者の妄想がとまらない、ノンストップ状態のストーリーです。





 
IMG_0001.JPG岳  石塚真一
17~18巻

岳、ついに完結しました。
毎回ウルウル、感動のストーリーだったんだけど。
ラストは、ちょっと残念でした。
こうでもしないと終われなかったかな。
作者のネタもそろそろつきたって感じですね。
 
IMG_0034.JPG山と雪の日記  板倉勝宣
中公文庫 BIBLIO







市の図書館になくてリクエストしたら、津島市立図書館から届きました。
残念ながら延長できない本です。
もう一度読みかえしたかったのですが、返却期限が到来しました。
買っちゃおうかな。
屈強な山男のはずなのに、自然を描写する言葉はとても繊細です。
学習院小、中、高から北大農学部へ。
作者は、大正時代のかなりのお坊ちゃんであったと想像します。
立山スキー登山中、猛吹雪にあい25歳の若さで疲労凍死。
若くして山で逝った詩人。
ほんとうに美しいものは自然のなかにあるという思いを、
作者と共感できた本。
自然を見て美しいと思う気持ちを、こんな言葉で表現できるなんてうらやましい。
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