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流星ひとつ  沢木耕太郎
新潮社

沢木耕太郎が引退前の藤圭子とのインタビューをもとに書いた、
ノンフィクション小説。
当時、藤圭子は28歳。
著者は、藤圭子から出版の許可をもらっていましたが、
この本を出版することによって、彼女が芸能界にカムバックする
時の足かせになるのではと出版を断念。
今回の藤圭子自殺により、原稿が陽の目を見ることになりました。
父親は浪曲士、北海道で育ち、
幼い頃から旅芸人の一座としてステージに立ち、
家は貧しく、生活保護をうけ、母親は盲目、
父からはDVを受けていたという過去。
彼女の歌に対する思い、恋愛感、生き方は、
彼女の生い立ちに起因するものがありました。
東京にでて、わずか17歳の女の子が父親と一緒に
ギターをもって店をまわり、ながしをしていた。
それを、悲しいとも、嫌だとも思わず、
ただ、歌えと言われれば、どこにでも行って歌った。
それは、彼女が幼いころからずっと変わらない。
 時代が生んだ昭和の歌姫。
ユーチューブで聴いた彼女の歌声は、
10代の女の子が、夜の世界を、さらりとそして、深淵に歌う。
お人形のような顔に似合わない、太く暗く大人びた声。
それは、彼女が幼い頃から見てきた世界とも重なり、
現代のアイドルには、決して歌えないであろうその歌唱力に感銘します。
この本、藤圭子の歌を生で聴いたことのない世代にも、
おすすめです。
 彼女の純粋でまっすぐな心に魅了されます。

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