halのブックレビュー
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死の棘 島尾敏雄
新潮文庫
島尾敏雄の私小説です。
トシオとミホの愛の物語。
始終、壮絶な夫婦の葛藤、同じことが何度も繰り返され、救われない暗い小説にもかかわらず、
最後まで惹き付けられ、読んでしまうのはなぜか?
それは二人の間に愛があるから。
そして、トシオの深い内省の描写が、醜くも美しい。
究極の夫婦の愛のかたちです。
精神に異常をきたした妻に、普通の男ならここまで真摯に向き合うことはできないと思う。
妻に浮気のことを一晩中、執拗に問いただされ、
夜も眠れず、ののしりあい、とっくみあうふたり。
いつおきるとも、いつ終わるともわからない、妻の発作。
トシオも、自分自身が狂ってしまわなければやりきれない気持ちで、
何度も自殺未遂を繰り返す。
精神的に極限の状況のなかで、
時折みせる、妻の安らかな寝顔や笑顔に、島で出会った頃のミホの面影を見るトシオ。
そんな複雑な「カテイノジジョウ」のなかで育った2人の子供、伸一とマヤ。
トシオの浮気がきっかけで、精神に異常をきたしてしまった妻ミホ。
しかし、トシオの妻に対する接し方には
単なる贖罪以上のものがあります。
小説は、2人で精神病院に入院するところで終わります。
その後ミホは回復し、生まれ故郷の奄美で余生を過ごします。
2人の子供も実在します。
長男の伸一は、写真家の島尾伸三。
長女の島尾マヤも実名です。
ミホは、奄美群島の加計呂麻島の島長(シマオサ)で祭事を司る「ノロ」の家系に生まれ、
巫女後継者であった。
島に特攻隊長として赴任した島尾敏雄と知り合い結婚して東京へ。
そこから先は、「死の棘」を読んで下さい。
この小説、新婚さんよりも、熟年夫婦に特におすすめです。
新潮文庫
島尾敏雄の私小説です。
トシオとミホの愛の物語。
始終、壮絶な夫婦の葛藤、同じことが何度も繰り返され、救われない暗い小説にもかかわらず、
最後まで惹き付けられ、読んでしまうのはなぜか?
それは二人の間に愛があるから。
そして、トシオの深い内省の描写が、醜くも美しい。
究極の夫婦の愛のかたちです。
精神に異常をきたした妻に、普通の男ならここまで真摯に向き合うことはできないと思う。
妻に浮気のことを一晩中、執拗に問いただされ、
夜も眠れず、ののしりあい、とっくみあうふたり。
いつおきるとも、いつ終わるともわからない、妻の発作。
トシオも、自分自身が狂ってしまわなければやりきれない気持ちで、
何度も自殺未遂を繰り返す。
精神的に極限の状況のなかで、
時折みせる、妻の安らかな寝顔や笑顔に、島で出会った頃のミホの面影を見るトシオ。
そんな複雑な「カテイノジジョウ」のなかで育った2人の子供、伸一とマヤ。
トシオの浮気がきっかけで、精神に異常をきたしてしまった妻ミホ。
しかし、トシオの妻に対する接し方には
単なる贖罪以上のものがあります。
小説は、2人で精神病院に入院するところで終わります。
その後ミホは回復し、生まれ故郷の奄美で余生を過ごします。
2人の子供も実在します。
長男の伸一は、写真家の島尾伸三。
長女の島尾マヤも実名です。
ミホは、奄美群島の加計呂麻島の島長(シマオサ)で祭事を司る「ノロ」の家系に生まれ、
巫女後継者であった。
島に特攻隊長として赴任した島尾敏雄と知り合い結婚して東京へ。
そこから先は、「死の棘」を読んで下さい。
この小説、新婚さんよりも、熟年夫婦に特におすすめです。
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