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IMG_3281.JPGヤポネシアの海辺から 
対談 島尾ミホ 石牟礼l道子(いしむれみちこ)
弦書房






島尾敏雄の「死の棘」を読み、妻である島尾ミホの本も読んでみたくなりました。
この本は、島尾ミホと石牟礼道子の対談集です。
私は今だかつて、こんなにお上品な話したかをされるご婦人に出会ったことがありません。
このお二人は、本物のお嬢様です。
万葉の世界のような美しい加計呂麻島で幼少時代を過ごし、
恵まれた家庭環境のなかで、純粋培養されたミホ。
自然には神が宿ることを肌で感じ、鳥と話ができるミホ。
「死の棘」に書かれた夫婦そのままの実生活と思っていましたが、
ミホは、「小説は作家が創作した、物語の世界」と語ります。
トシオとミホは、お互いを深く尊重し愛しあっていました。
トシオがアメリカに長期出張した折には、
毎日、手紙のやりとりをした。
毎朝、出勤前トシオをバス停に送ると、涙を流して別れを惜しんだ。
など、その夫婦のエピソードは、
ミホをして、私達夫婦は一心同体でしたと言わしめたほど。
ミホが語る2人の生活により、
「死の棘」の読後感は、また新たなものとなります。
 
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