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言い寄る
私的生活
苺をつぶしながら        田辺聖子

乃里子3部作です。
仕事で銀行によった時、待ち時間にパラパラめくっていた女性週刊誌に
マンガで連載されていたのが、「言い寄る」でした。
これがなかなか面白くて、原作 田辺聖子の文字に惹かれました。
図書館で探してみたら、田辺聖子全集の第6巻に乃里子3部作で収録されていました。IMG_6976.JPG








「言い寄る」は、乃里子が昔から恋心をいだいていた吾郎ちゃんと、
財閥の御曹司、ぼんぼんの剛、中年の水野氏、3人の男達をめぐる
乃里子の微妙な恋心を書いた小説です。
「私的小説」、「苺をつぶしながら」は、乃里子のその後のお話。
結婚とは、女がひとりで生きていくとは、乃里子の奮闘が書かれています。
大阪弁でテンポよく書かれた恋愛小説はとても小気味よく、
それでいて人生の男と女の悲しみが見え隠れして、いい感じなのです。
甘すぎず、男と女のかけひきが楽しめて、、ちょっと大人でそして純粋で、
こんなに面白い恋愛小説を読んだのは久しぶり。
女の視点で書かれているからなおいいのかな。
3部作いっきに読みました。
「言い寄る」は、昭和48年に書かれたとは思えないほど、
今読んでも古さを感じさせない小説です。
全集の中ページには単行本と文庫本の装丁の写真も載っていました。
IMG_6975.JPG







いつかは軽井沢の万平ホテルに泊まってみたいな。
大阪に行ったら、ヨーロッパ通りにある長崎堂のティールームでお茶を飲みながら
オルゴールを聴いて。おみやげは夢色ボンボン。
本を読みながら想像の世界に浸るのもまた楽し、ですね。
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