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IMG_9159.JPG孤高の人(上)   新田次郎
新潮文庫
昭和の初め、登山がまだ大学の山岳部や一部のお金持ちの特権階級のものだった頃のお話。
主人公、加藤文太郎はいつも単独行。
みずからの力で道を切り開き、社会人登山家として名をなした実在の人物です。

文太郎があみだした、効率のよい登山食とは?
甘納豆と揚げた小魚。
これを右のポケットと左のポケットに入れて交互に食べる。
登山の間、食事の準備に時間をとられることなくいつでもすぐ食べられるもの。
面白い!
今度山歩きに行くとき、まねしてみたい。
神戸には毎日登山の会というのがあるらしい。
山に囲まれた神戸ならでは。毎日そのどれかの山に登るという会。
神戸はお洒落な港町のイメージで、この小説を読むまで登山とは全く結びつかなかった。
今度、神戸に行った時には山に登ってみたい。
文太郎と同じ景色を眺めてみたい。
文太郎は冬の神戸アルプスを、
須磨から宝塚まで完全縦走したその足で、宝塚から会社の寮のある和田岬まで、
たった1日で踏破したとうい記録をもつ。
これは文太郎が、日本アルプスの登山をはじめるほんの導入にすぎなかった。
この小説、面白いけれど、
人づきあいの苦手な文太郎が山で孤独を感じるときは、時として痛ましくなるほど。
山に登るためのトレーニングも、そこまでやるかという徹底ぶり。
引き続き、下巻が気になります。
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